断熱

【2025年最新版】誤解されがちなグラスウール・ロックウール断熱材──付加断熱で見直す価値とは?

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■ はじめに

「グラスウールは湿気に弱い」「カビが生える」「気密性が取れない」──。 住宅の断熱について調べると、グラスウールやロックウールについてこうしたネガティブな意見が目立ちます。

しかし本当にそれは断熱材のせいでしょうか? 実はその多くは施工方法や使い方の問題であり、素材そのものの性能を正しく理解していないことに起因しています。

この記事では、普及率が高く、コストパフォーマンスにも優れたグラスウール・ロックウール断熱材を、2025年の住宅事情に合わせて見直し、「付加断熱(ダブル断熱)」+「ボード気密工法」という解決策を紹介します。

 

■ 断熱材に“絶対の正解”はない

断熱材にはグラスウール・ロックウールの他にも、ウレタンフォームやセルロースファイバー、フェノールフォームなどさまざまな選択肢があります。

それぞれにメリット・デメリットがあり、選択肢は気候・住宅構造・ライフスタイル・地域の湿度・施工技術などによって異なります。

たとえば、寒冷地なら断熱性が最重視されますし、温暖湿潤な関西のようなエリアでは湿気対策や通気性のバランスがカギとなります。

そんな中で、圧倒的な普及率とコストの安さ、吸音・不燃性・環境負荷の低さなど、トータルで優れたバランスを持つのがグラスウール・ロックウールなのです。

 

■ グラスウール・ロックウールの再評価ポイント

✔ メリット

  • 低コストで入手性が高く、施工知識も普及している
  • 吸音性に優れ、住宅の防音対策にも効果的
  • 不燃性で火災時にも安心
  • シロアリに強く、耐久性がある
  • 長期使用でも性能劣化が少ない
  • 製造時のCO2排出量が少なく環境に優しい

✖ デメリット(誤解されやすい)

  • 湿気に弱くカビが生えやすい(施工次第で改善可能)
  • 気密が取りにくい(気密処理を工夫すれば対処可能)
  • 防湿層の施工が必要で手間がかかる

実はロックウールはグラスウールよりも撥水性が高く、耐火性能にも優れています。また、高性能グラスウール(16K)と同等の断熱性能を持ちつつ、コストも抑えられます。

 

■ 誤解の正体は“施工不良”にあった

結露・カビ・断熱効果の低下など、グラスウールの問題とされる多くの原因は、実は施工ミスや不適切な設計によるものです。

たとえば、

  • 防湿シートの端部がきちんと気密処理されていない
  • 外壁側に透湿抵抗の高い素材を使ってしまい、湿気が逃げず壁内結露が発生
  • 隙間だらけの充填施工で、断熱欠損が起こる

こうした「よくある失敗例」を防ぐには、断熱材の特性を理解し、適切な施工手順を守ることが欠かせません。

 

■ 解決策:付加断熱(ダブル断熱)+ボード気密工法

付加断熱とは、

  • 柱間に断熱材を入れる「充填断熱」
  • 柱の外側に断熱材を加える「外張り断熱」 を同時に行う二重断熱方式です。

さらに、ボード気密工法を組み合わせることで、シートに頼らない安定した気密性能を確保できます。

▼ この工法のメリット

  • 熱橋を減らし、断熱効率を大きく向上
  • 外気との温度差を抑え、快適な室内環境を実現
  • 湿気を逃す構成をつくり、壁内結露を防止
  • 高価な断熱材を使わず、コストを抑えつつ高性能な断熱仕様に
  • 断熱等級(外皮性能)も向上、省エネ住宅の評価アップ

グラスウールやロックウールといった従来の素材でも、工法によって性能を最大限に引き出すことが可能です。

 

■ 湿気対策のカギ:透湿抵抗と層構成

湿気が壁の中に溜まると、断熱材は本来の性能を失い、カビ・腐食の原因になります。これを防ぐには、 室内→外壁方向に向かって透湿抵抗が徐々に低くなる構成を意識することが大切です。

これは建築物理の基本原則で、湿気が自然と外に抜けていくような“道”を作る考え方です。

実際には、

  • 室内側:防湿性の高いシートや気密材
  • 中間層:断熱材(グラスウールなど)
  • 外壁側:透湿性の高いシートや通気層

という構成にすると、湿気は壁内にこもらず、外へ逃げていきます。

かつて多かった失敗例では、防湿シートが雑に施工され、さらに外壁側に防水性は高いが透湿性のない素材を使用してしまい、湿気が出口を失い壁内結露を引き起こしていました。

 

■ 施工フロー(わかりやすく解説)

  1. 室内側に防湿シートを施工
    湿気の侵入を防ぐため、隙間なく張り込み、継ぎ目や配線回りはテープで密閉します。
  2. 柱間に断熱材(グラスウール等)を充填
    断熱材はつぶさずに空気を含んだまま、しっかり柱の間に納めます。
  3. 構造用合板+気密パッキンを施工(ボード気密)
    防湿シートとは別に、構造体の外側でしっかりと気密を確保するための工夫です。
  4. 外張り断熱(付加断熱)を施工
    断熱性能をさらに高め、構造材の熱橋を防ぎます。
  5. 防水・透湿シートを貼る
    雨を防ぎながらも内部の湿気は外に逃がす高機能シートを使用します。
  6. 通気層+外壁仕上げ
    空気の流れで湿気を排出し、耐久性と断熱性能を両立させます。

■ まとめ:今こそ再評価したい断熱材

グラスウールやロックウールは「安かろう悪かろう」な素材ではなく、 正しい施工と設計をすれば、断熱性能も気密性も十分に確保できる素材です。

しかも安価で環境負荷が少なく、今後の住宅づくりにおいても非常に有効な選択肢です。

2025年の今、コストを抑えつつ高性能な住まいを実現したい方は、ぜひ付加断熱と組み合わせて再評価してみてください。

 

 

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